幸せ物質とも呼ばれるセロトニンは心に安らぎを与え、ストレスを軽減してくれます。うつ病など精神的な病の予防にも期待できます。睡眠にも深い関わりがあり、あまり耳慣れない物質であるにも関わらず重要な役目を担っています。
目次
セロトニンとは
セロトニンはノルアドレナリン、ドーパミンと共に重要な三大神経伝達物質のひとつです。睡眠ホルモンとも呼ばれるメラトニンとは相反する性質が多々あり、その分泌は光に大きく左右されますが、メラトニンとセロトニンの分泌される時間帯は全く逆です。
・起きて太陽光を浴びる⇒メラトニンが減少し、セロトニンが増加
・寝る前の暗い環境⇒メラトニンが増加し、セロトニンが減少
睡眠ホルモンと呼ばれるほど睡眠とは密接な関係にあるメラトニンですが、その材料となるのがセロトニンです。つまり、セロトニンを増やす事が出来れば、メラトニン増加にもつながり、良質な睡眠が得られるというわけです。
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良質な睡眠には欠かせないメラトニンに関する5つのポイント
寝付きが悪かったり、寝られたとしても熟睡できずにすぐに目が覚めてしまったり。質の良い睡眠が得られていない人はかなり多いです。睡眠の質を上げる為に重要な役割を果たすホルモン。それはメラトニンです。
セロトニンを正常に分泌させる4つの方法
セロトニンは光を始めとして様々な要因で増減します。不眠の方などは特にその増加要因を把握し、適切に対応することで、睡眠の質を上げることが出来ます。
光を浴びる
セロトニンの分泌には光が大きく影響します。人間の体は光を浴びる事で睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌が低下し、代わりにセロトニンが分泌され始めます。
朝起きたらカーテンを開けるなどして、できるだけ太陽の光を浴びるようにしましょう。メラトニンの分泌が低下し、セロトニン分泌のスイッチが入ることになり、爽やかな目覚めに導くことが出来ます。
しかし、晴れの日以外はどうすれば良いの?と思われるかも知れません。実際に雨の日が続いたりすると、何となくテンションも上がり辛かったりしますよね。これもセロトニンの分泌が不十分な事が一因としてあります。
対策として、曇の日ならカーテンなどで遮光しなければ、セロトニンを分泌させるには十分な光が得られます。雨の日もできるだけ窓に近い所で過ごすようにし、意識的に明るい場所で光を浴びるように工夫しましょう。
毎朝、規則正しく起きて太陽光を浴びるだけでうつ病が改善する人も結構いるほどです。それくらい重要な事でもありますが、簡単そうで意外と難しい方もいるんですよね。特に仕事の都合などもありますから。
そのような方でも、朝目覚めたらなるべく明るい環境にする事と、寝る前に暗くする、という事を心がけると良いです。自然な太陽光が望ましいですが、人工的な光でも同様の効果は得られます。
適度にリズミカルな運動をする
腹筋の収縮を伴うようなリズミカルな運動はセロトニンを増加させることが出来ます。
リズム運動と呼ばれ、一般的にも知られていますが、噛む行為も意外とリズム運動になります。手軽な方法なので、ガムをかむことを推奨される場合が多いですが、ガムは個人的にオススメしません。
なぜなら、ガムは簡単に説明すると、プラスティックのようなものに添加物で味やにおいを付けているものだからです。
添加物そのものを摂取するのとほぼイコールと考えて良いでしょう。特に最近はカロリーオフという名目で発がん性物質でもある合成甘味料を使われている商品が多数あります。これらは極力避けるべきです。
それよりも、食事の際にできるだけ多く噛むように心がけましょう。胃腸への負担も軽減出来ますし満腹感も得られ、少ない量の食事でも満足できるので、ダイエット効果も期待できます。
他には、セロトニン分泌に最適なリズム運動が起床直後のウォーキングです。先に説明した太陽光を浴びることも出来ますので一石二鳥です。時間の目安としては、少なくとも30分位は行うとより効果的です。
感情を表に出す
セロトニンは感情を表現する事により活性化されます。泣いたり笑ったりするのはストレス発散にもなるのでおススメです。
しかし忙しい現代人にとっては、意外と感情を豊かに表現する機会が少ない人も多いです。あなたは最近、心の底から思い切り笑ったり泣いたりした事がありましたか?
笑う機会は泣く事に比べれば結構多いですよね。日常的にも出来るだけ楽しい体験を増やし、なるべく笑って過ごすようにしたいものです。笑いにはストレスを発散する効果が非常に高いですし、それだけではなく、免疫力を高めたりする効果もあります。
楽しいことを逃さずに、他人よりちょっとでも多く笑って過ごしてやろう!くらいの気持ちで積極的に笑う経験を増やすようにすれば、人生はさらに楽しくなるはずです。
笑いに対し、泣くという行為は人によっては非常に少ないです。しかし涙にはストレス発散の効果もありますし、悲しい出来事があった時にも涙によって人は癒されるものです。実際思い切り泣いた後はすごくスッキリした気分になりますよね。気分も前向きになりますし。
最近ではこの効果が一般的にも認められ、涙活という言葉も生まれている程です。日常的には泣く事って非常に少ないですが、その機会は作ろうと思えば簡単に作れますね。
私がおススメするのは、泣ける映画を見ることです。映画は泣けるだけではなく、笑ったり考えたり感情を刺激する要素が多いですよね。観る際には、感情を抑えることなく、見ながら思いっきり感情表現するよう意識すると良いです。
私が特におススメする涙活映画は、
・マイフレンドフォーエバー
・ライフイズビューティフル
の2作品です。結構古い映画ですが、何回見ても泣けますよ。あなたもおススメの涙活動画があれば、コメント欄で教えてくれると嬉しいです。
心の底からとまでとはいかなくても感情を表に出す、泣く、笑う、という行為は副交感神経が優位になり、リラックスした状態にできます。
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自律神経を整え良質な睡眠を!副交感神経を優位にする6つの方法
質の良い睡眠には自律神経の働きが深く関わっています。
日常の些細な事にも目を向けて楽しむスタンスや、涙活を取り入れる事で、セロトニンが活性化されるのはもちろん、ストレス発散も出来て、精神的な安定にもつながります。
セロトニンの材料となる物質を摂取する
セロトニンの材料となる物質は、主にトリプトファンです。
トリプトファンを多く含む食材
主にタンパク質を含む食材です。乳製品やレバー、かつおやマグロなどの赤身魚、ナッツ類、大豆製品など。タンパク質には動物性と植物性がありますが、セロトニンの材料としては、植物性の方が良いです。
タンパク質は植物性や魚をメインに摂ったほうが様々なメリットが得られます。
食事はバランスが大事
トリプトファンはタンパク質など一般的に手に入る食材に含まれていますので、容易に摂取することが出来るでしょう。食事は安全な食材を使いバランス良く摂ることが何より重要です。
良質な睡眠を得ようと上記の食材ばかりを食べると、必ず何らかの弊害が発生します。これらの食材が不足していると感じた場合は意識的に増やす、程度で良いでしょう。
食生活は変えずにこれらの物質を効率よく取る方法が、睡眠サプリの利用です。セロトニンの材料に限らず、休息を促してリラックスさせたり、回復をサポートする成分が含まれています。睡眠薬なんかと異なり副作用や依存性がなく安心して使用できるのでオススメです。
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まとめ ― セロトニンを正常化し睡眠の質向上、精神も安定!
セロトニンはメラトニンの材料になり、良質な睡眠を確保するには欠かせない物質です。幸せ物質とよばれるセロトニンを正常化すれば、良質な睡眠が得られるだけでなく、精神を安定させる効果もあり、うつ病などの精神疾患の予防や改善にも効果があります。
幸せ物質であるセロトニンを出来るだけたくさん分泌させ、良質な睡眠とともに、精神的にも穏やかに日常を過ごすようにしましょう。